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インド旅行記4 インド流ナンパ術

[はじワル的旅とエッセイ ]

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コルカタ(カルカッタ)はインド人にとっても観光地のようで、
インド各地からおのぼりさんが来ている。

デリーからボンベイから、チェンナイからと、いろんなところから来ているインド人たちもこのサダルストリートに集まっているのだ。

インドといっても広いので、同じ国と言っても、顔も違えば、言語も違う、習慣も違う。そんな各地から来たインド人たちの話を聞くのは結構楽しい。

その中の一人ダージリンからきていた、ラジャ君という青年と仲良くなり、こちらも暇なので、一緒に飯などを食うようになった。

ラジャ君は25歳、ダージリン(インド北東部の地域。紅茶で有名なところね)の大学の学生で、今は休み期間中なので、コルカタ(カルカッタ)に遊びに来ているらしい。

「コルカタはマジ最悪だろ?あちーし、くせーし、渋滞はすごいし。ダージリンは、いいところだぜ、いつも涼しいんだ。次は絶対ダージリンに来いよ。」

とコルカタに文句をいいながらも、

「でも、ここは都会だからね。ダージリンに無いものも売ってるし。それにきれいな女の子もたくさんいるしな。」

とまんざらこの町が嫌いでもない様子。


このラジャ君、故郷のダージリンに彼女がいるのだが、どうもそれ以外にもいろいろあるようでなにやら、ひっきりなしに電話がかかってきて、飯を食っていても、外を歩いていても、アイラブユー、んーちゅ!などとやり続けて、ひじょーに忙しそうなのである。

よくよく見ればなかなかのオトコマエであり、まあ、もてるのもわからなくはないけれど、それはそれで大変そうだなあと、やっかみ半分同情半分の気分でいたりしながら
「あ、俺?今日本人と一緒にいるよ、マジマジ。なあなあDaichiちょっと電話に出て挨拶してみてよ」
「あー、え?え?ナ・ナマステー」
などとやらされてたりするのである。

さて、そんなラジャ君と、川のほとりをぷらぷらしていたときのこと。突然ラジャ君、目を輝かせて、

「なあなあ、あの子どう?かわいくねえ?さっきからこっちを見てるんだよ。彼女俺に気があるぜ」

むむむ、と思ってみてみると、そこには、茶色のサリーを着たか大学生くらいのインド人の女の子が。インド風のきつめの顔でなく丸顔なのがかわいらしい。たしかにどうもこっちを見て笑いかけているように見える。

「なあペン持ってる?」

「んー持ってるけど・・・」
とペンを渡すと、ラジャ君は適当な紙切れに自分の電話番号を書き付ける。
なるほど。これを彼女に渡すつもりなのだな。


インドの恋愛といえば、どちらかというと、お堅いというか、古風というか、あまり自由恋愛というイメージがない。
以前バングラディシュからの留学生の女の子が大学の同じクラスにいたことがある。
あるとき、彼女は来年結婚するのだとある男性の写真を見せてくれた。
ところが、よくよく聞くと彼女は彼に一度も会ったことがなく、親同士が決めたことなのだそうだ。

いくら親が決めたとはいえ、突然見知らぬ相手と結婚するなんて・・・
日本人的にはなんだかすごく時代遅れで、ともすれば不幸なストーリーのような気もするのだが、それでも、どこかうれしそうに彼の写真を持ち歩く彼女に不思議な感覚を抱いたのを覚えてる。

日本の大学に留学するくらいの家庭だから、それなりに先進的でエリート層の家庭なんだろうとは思うのだが、その彼女の家ですらそれくらい保守的なのだから、インドでも似たようなモンだろうと思っていたのだ。

そうだ、それに、そもそもカーストとかあるじゃないか。
君とカーストが違ったらどうするんだい?
身分違いの恋とかはダメなんじゃないのか?

なんて聞いてみると、

「だいじょーぶ、俺ムスリム(イスラム教徒)だから。」とラジャ君は涼しい顔だ。

むむむ。そーいうもんなのか・・・。
そうか、確かにカーストはヒンドゥー教の制度だし・・・。

しかし、ラジャ君そんな風に口では強気に言いながらも、
直接話しかける勇気はないのか、どことなく距離をとりつつ

まるで人工衛星のように、彼女の周りをうろうろと回っている。

「おいおい、直接話しかけたらいいじゃないか?」

といっても、

「いや、そういうのはまずいんだよ。インドじゃあんまりそういうのしないんだよ。」

「へーなるほど、やっぱ女性に直接話しかけるのはまずいのかい?」

「いや、たぶん彼女は大丈夫だと思うけど、他の男にばれたらやばいんだ。あそこに男がいるだろ、あれたぶん兄さんだぜ。こっちをにらんでるもん。最悪、話しかけただけで殴られたりもするよ。」

「じゃあどうするんの?」

「いま彼女はこっちを見てるだろ、だから、彼女にわかるようにここにはさんでおくんだ。彼女が俺に気があったら、ここのカードを取ってくれるはず。」

と、ラジャ君、先ほどの電話番号を書いたカードを道端の柵のあたりに挟みこむ。

すごく積極的なような奥ゆかしいようなで、なんだかそれがすごくおかしい。

「これでOK、きっと彼女はあのカードを取ってくれる。」

そういいながらその場を後にした。
あの後どうなったのだろう?
電話がかかってきたのかな?
結局最後まで聞けずじまいのままだったけど。

その場を後にした後、「だいじょーぶ、俺ムスリムだから。」という、ラジャ君とビーフカレーを食べて帰ったのでした。
うまかったです。インドのビーフカレー。

(ヒンドゥー教徒は牛を食べませんが、
ムスリムが多いカルカッタには牛料理を出す店も多少ある)

コメント

インドってあんまり自由じゃないですね~

こんにちは、このラジャにサダルストリートで会いました。
根は悪い奴じゃないと思うんだけど、かなりの嘘つきでしたよ。。!
私のブログに詳細を書いたので、興味あればどうぞ。

検索でひっかかって読んだ時に、同一人物だと直感しました。

http://suetabi.seesaa.net/article/132842237.html

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