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ホテル・ルワンダ

[はじワルレビュー]
[ ルワンダ ]

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 まだ一月半ばながら、今年度号泣部門第一位。100万人あまりの人々が犠牲になったルワンダにおける虐殺事件のさなかに、1200人の人々を救ったホテルの支配人の姿を描く。

 アフリカといえば、せっかく植民地支配から独立したってのに、なんだか部族どうしで争ったり殺しあったりして、なにやら内輪揉めばっかりやってて自業自得だ、なんて思っちゃう向きもあるのだけれど、この部族問題というのは結局のところ、植民地支配時代の遺恨であることが多い。西洋列強はアフリカを統治する際にわざと部族ごとを分断させ、どちらかに肩入れし、片方は支配者階級に片方は被支配者階級になどといった政策を取り、お互いを憎みあうように仕向けた。そして自分達に矛先が向かないようにしていた。

 このようなケースの最たるものが、このルワンダのフチ族、ツチ族のケースで、フチ族もツチ族も人種的に特に差異はないのだが、色の白さ、背の高さ、鼻の太さといった尺度で、より白人的な人々を(背が高く、色が白く、鼻が細い)ツチ族としそうでないものをフチ族とした。そして、ツチ族を支配者層につけ、フチ族を被支配者層につけたのだ。

 そうしてルワンダがベルギーから独立した直後からフツ族とツチ族による小さな虐殺事件はたびたびおきていた。そして、1994年にフツ族出身の大統領がツチ族によって暗殺されたことから、フツ族によるツチ族の大虐殺がはじまることとなる。しかしこの虐殺もじつはフランスが深く関与してたなんて話もあるし、なんともきな臭いのだ。
 
 こんな舞台を背景に描かれたこの作品。主人公ポール・ルセサバギナはフチ族ながら高級ホテルの支配人という地位にいる。ルワンダの社会においてはエリートであり西側的価値観の信望者でもあるポールは、虐殺と狂気のさなかにある民兵達に囲まれて孤立したホテルの中で、国連をはじめとした国際社会の善意を信じ助けを待つのだが・・。

 しかしその願いもむなしく、自分達は紛争監視者であって、扮装仲裁者ではないと繰りかえす国連軍・フランス軍はポール達を見捨てて立ち去っていってしまう。民兵に囲まれたさなかに民間人だけを残し立ち去ってしまうというのは常軌を逸している。しかし、それが有名無形化した国連軍の現実であることが強く印象付けられる。しかし、西洋諸国にとって”ルワンダは価値がない”という現状を突きつけられてからも勇気を失わなかったポールの姿が胸を打つ。

 しかし意地悪な見方をすれば実話が基とはいえ、主人公や国連軍の大使が妙にヒーロー的なキャラクターだったり、フランスが公用語のはずのルワンダ人が皆英語を話していたりするのが、ちょっと傷な気もするのだが。しかし、なんにせよ名作であることには違いなし。みましょう!。
(製作国は、監督はアイルランド系イギリス人、製作国はイギリス、南アフリカ、イタリアだし、ワールドシネマというくくりに入るものではないのだが、内容からカテゴリはルワンダにしました。)

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